第30回 AMD Award '24
優秀賞
- HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』
[受賞者]
株式会社スクウェア・エニックス

授賞理由
「ドラゴンクエスト」シリーズ創成期を代表する名作のフルリメイクに果敢に挑み、ドット絵と3DCGが融合したグラフィック表現 “HD-2D” の採用により、当時の雰囲気をしっかり残しながらも、より美しく、より没入できる作品へと進化させた。故すぎやまこういち氏が生み出した数々の楽曲のオーケストラ演奏との親和性も秀逸で、感情が揺さぶられるシーンも多々。システム面の改良、新要素の追加などによって遊びやすさの面でも進化しており、新旧プレイヤーから賞賛の声が相次いだ。累計出荷・ダウンロード販売本数は全世界200万本を突破。ファンの期待を裏切らず、名作を現代にふさわしい形で復活させた功績を称えたい。
受賞コメント
このたびは素晴らしい賞をいただき、スタッフ一同とても光栄に思っております。
ファミリーコンピュータ版発売当時に社会現象を起こし、多くのJRPGファン、「ドラゴンクエスト」ファンの胸に刻まれたこのタイトルをリメイクすることは、大きな期待と重圧を感じる取り組みでしたが、堀井雄二氏と細かいところまで協議を重ねて作り上げることで、その期待に応えることができるクオリティになったものと信じております。
ファミリーコンピュータ版からHD-2D版まで、『ドラゴンクエストIII』を遊んでくださったすべての皆様に感謝を申し上げます。
このたびは本当にありがとうございました!
HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説…』開発チーム
受賞作品紹介
本作は、1988年に発売された『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』を、ドット絵と3DCGが融合したグラフィック表現「HD-2D」でフルリメイクした作品です。
HD-2D版『ドラゴンクエストIII』では、原作の物語やシリーズおなじみのターン制コマンドバトルはそのままに、イベントシーンへのボイス追加、オーケストラ音源の採用、新職業「まもの使い」、旅の寄り道「モンスター・バトルロード」、勇者の父・オルテガに関する新エピソードなど、様々な追加要素が加えられています。
ファミリーコンピュータ版を夢中で遊んでいた方はもちろん、今回初めて「ドラゴンクエスト」に触れる方、あまりRPGをプレイしたことのない方、小さなお子様にも安心して遊んでいただける作品となっています。
受賞者プロフィール
【堀井 雄二氏】
1954年兵庫県生まれゲームデザイナー。
早稲田大学第一文学部を卒業後、雑誌、新聞などのフリーライターを経て、1982年、エニックス(現スクウェア・エニックス)主催の「ゲーム・ホビープログラムコンテスト」入賞をきっかけにゲームデザイナーへの道を歩みはじめる。1986年、シリーズ第1作目となる『ドラゴンクエスト』を発表。その3作目となる『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』は、さまざまな社会現象を引き起こすほどの大ヒットとなり、以後、つねにゲーム業界の第一線で活躍をつづける。2010年「日本ゲーム大賞2010 経済産業大臣賞」、2022年「第22回Game Developers Choice Awards 生涯功労賞」、2024年「文化庁長官表彰」など受賞歴多数。
主な作品:「ドラゴンクエスト」シリーズ、『クロノ・トリガー』、『ポートピア連続殺人事件』、「いただきストリート」シリーズなど。
【株式会社スクウェア・エニックス】
株式会社スクウェア・エニックスは、エンタテインメント分野において、創造的かつ革新的なコンテンツ/サービスのヒット作品を生み続けるリーディングカンパニーです。当社グループの自社IPの代表作には「ドラゴンクエスト」シリーズ(累計出荷・ダウンロード販売本数9,100万本以上)、「ファイナルファンタジー」シリーズ(同1億9,500万本以上)、「スペースインベーダー」シリーズなどがあります。(https://www.jp.square-enix.com)